図 61しくみ館

タワークレーンのしくみ:なぜ倒れないのか

マストのそばで 8 t を吊れるタワークレーンも、50 m のジブの先端では 3.2 t しか運べないことがあります。その理由は、たった一つの掛け算です。

タワークレーンのしくみ:なぜ倒れないのか
モデルを読み込んでいます

この端末では 3D を表示できません。下の解説のステップを文章で読むことができます。

1 / 11 建設現場のクレーンクレーンは、建築中の建物の隣にあるコンクリートの基礎の上に立っています。30 m の位置で 3 t を吊っています。隅のパネルには、荷重モーメント、この作業半径での定格限度、そしてクレーン全体の重さが基礎に出会う点が表示されます。

ドラッグで回転、ホイールか二本指で拡大します。

更新 資料確認
広告

模型が見せるもの

建設現場を見上げると、タワークレーンは単純な決まりを破っているように見えます。長さ 50 m の鋼鉄の腕が細いトラスの塔の片側へ突き出し、その先端からは鋼材の束がぶら下がっているのに、何も倒れません。その答えは、クレーンが重いからではありません。重いのは確かですが、そうではないのです。答えは、クレーンが一日じゅう一つの数値を見張り続け、それが限度を超えて大きくなるのを許さないことにあります。

この模型は、よくある大きさの区分のフラットトップ型タワークレーンです。コンクリートの基礎の上に、10 段のトラス構造のマストが 40 m の高さで立ち、先には 50 m のジブとトロリーがあり、反対側には巻上げウインチと 6 個のコンクリート製カウンターウエイトを載せた 15 m のカウンタージブがあります。どれも特定のメーカーのデータシートを写したものではありません。寸法も質量もすべてモデル値で、実際にありそうな範囲に収め、計算が追いやすくなるように選んだものです。トロリーを動かし、荷の重さを変え、カウンターウエイトのブロックを外し、クレーンを旋回させ、風を強め、クライミングの手順を最後まで動かせます。画面の隅のパネルは、操作のたびにすべてを計算し直します。

重さ × 距離がクレーンにかかる力

買い物でいっぱいになった袋を胸に近づけて持てば軽く感じます。同じ袋を腕を伸ばして持てば、数秒で肩が悲鳴を上げます。重さは変わっていません。変わったのは、その重さと、それを支える関節との距離です。

クレーンも同じ仕組みです。マストにとって大切なのは荷重モーメントで、これは荷の重さにマスト軸からの水平距離を掛けたものです。この距離を、クレーンの現場では作業半径と呼びます。模型では、2 t を 40 m で吊ると 2 × 40 = 80 トンメートル(t·m)になり、8 t を 10 m で吊る場合とまったく同じです。どちらも、マストを曲げてクレーンを倒そうとする大きさは同じです。だから、フックにかかる重さと同じくらいトロリーの位置が重要になります。また、画面の赤いタグが重さだけでなく、いつも積の値を示しているのもこのためです。

荷重表の読み方

どのタワークレーンにも荷重表が付いていて、オペレーターはそれを理解していることが求められます。この模型のクレーンには二つの限度があります。巻上げ装置とロープとフックブロックが持ち上げてよいのは、どの位置でも最大 8 t までです。構造が受け持ってよい荷重モーメントは、最大 160 t·m までです。マストに近いところでは前者が効き、遠くへ出ると後者が効きます。二つは 160 ÷ 8 = 20 m で交わります。

作業半径 定格荷重 荷重モーメント
3〜20 m 8.00 t 最大 160 t·m
25 m 6.40 t 160 t·m
30 m 5.33 t 160 t·m
35 m 4.57 t 160 t·m
40 m 4.00 t 160 t·m
45 m 3.56 t 160 t·m
50 m 3.20 t 160 t·m

画面の隅にある曲線は、この表をグラフに描いたもので、立ち入れない領域には色が付いています。点は現在の位置です。荷をフックに掛けたままトロリーを外へ出すと、点は曲線の下をすべっていき、やがて曲線に触れます。実物の荷重表は完全な双曲線ではありません。ジブ自体の重さが長さとともに増えるため、作業半径が大きいところでは少し速く下がるのが普通で、ジブの長さごとに専用の荷重表があります。それでも形は同じです。マストの近くでは平らで、そのあとは下がっていきます。

カウンターウエイトはジブに答える

フックに何も吊らないうちから、ジブはすでにマストを引っ張っています。模型ではジブの重さが 9 t、重心が 22 m 先なので、9 × 22 = 198 t·m になります。反対側のカウンタージブは 5 t が 8 m にあり、40 t·m で引き戻します。軸の 13 m 後ろに吊った 3 t のブロック 6 個は、6 × 3 × 13 = 234 t·m で引き戻します。

これらにフックブロック(トロリーと合わせて 0.6 t)を足すと、トロリーを 3 m まで引き込んだ空のクレーンは、74.2 t·m で後ろへ傾きます。定格の 3.2 t を先端に吊ると、114 t·m で前へ傾きます。マストは、この二つの数値の間のどの値でも受け止められなければなりません。ブロックがなければ、同じ吊り上げでマストに 348 t·m が加わり、しかも全部が同じ向きです。

つまり、カウンターウエイトは荷を打ち消す必要はありません。作業範囲の真ん中を動かす役目です。だから多ければよいわけでもありません。ブロックを 6 個ではなく 8 個にすると、空のクレーンは 152 t·m で後ろへ傾き、後方の安定性が問題になります。米国のタワークレーンの規則は、後方の安定性を、組立てを指揮する者が対処すべき危険として挙げています。さらに、カウンターウエイトの量と位置は、メーカーまたは登録された技術者が指定したとおりでなければならないと定めています。「カウンターウエイトのブロック数」のスライダーで試して、マスト軸のモーメントの符号が入れ替わる様子を見てください。

全部の重さが地面に出会う場所

タワークレーンが立っているのは、マストの上ではなく基礎の上です。模型では、一辺 8 m、厚さ 1.5 m の鉄筋コンクリートの基礎を使い、1 立方メートルあたり 2.4 t とすると重さは 230.4 t になります。これにマスト、上部、カウンターウエイト、3.2 t の荷を足すと、合計は 298.2 t です。

これらの重さは合わせて一つの力、つまり合力として働きます。問題は、その合力が基礎のどこを通るかです。定格荷重を先端に吊ると、正味のモーメント 114 t·m によって、合力は中心からジブの側へ 114 ÷ 298.2 = 0.38 m ずれます。画面の隅の小さな平面図にこの点が示され、基礎の上には赤い点が付きます。

大事な線が二つあります。一つ目は基礎の中央の 3 分の 1 で、破線のひし形で示され、各軸方向に中心から 8 ÷ 6 = 1.33 m まで広がります。合力がこの内側にある限り、基礎の底面全体が地盤を押し続けます。0.38 m のとき、圧力は前の縁の下で 5.99 t/m²、後ろの縁の下で 3.32 t/m² です。二つ目は基礎の縁で、4 m 離れています。クレーンが倒れ始めるのはそこだけです。3.2 t をフックに吊ったまま合力をそこへ持っていくには、4 × 298.2 = 1,193 t·m が必要で、定格モーメントの 7 倍半近くになります。模型では、基礎が転がるよりずっと前に、ジブとマストの鋼材が設計荷重をはるかに超えます。運転室にある制限装置は、鋼材と基礎をまとめて守っているのです。

過負荷防止装置が 90% と 100% でしていること

オペレーターに暗算で掛け算をすることを期待する人はいません。タワークレーンには過負荷防止装置が付いています。これはフックの荷を量り、トロリーの位置を知っていて、その積を荷重表と比べます。米国の規則は、タワークレーンにモーメントの過負荷を防ぐ装置、ジブの両端でトロリーの移動を制限する装置、フックにかかる荷の表示を備えることを求めています。韓国の規則は、クレーンの過負荷防止装置が働くように調整することを求め、定格荷重を超える荷を掛けることを禁じています。

模型の過負荷防止装置は、定格値の 90% で警告し、100% を超えると運転室のランプを赤くします。実際の装置なら、そこで状況を悪くする二つの動き、つまり巻上げとトロリーの外向きの走行を止めます。巻下げとトロリーの引き込みは、モーメントを減らすのでそのまま可能です。模型では、数値を見られるように限度を超えて動かせます。40 m で 5 t に設定すると 200 t·m になり、定格の 125% です。「再生」を押すと、トロリーは装置が止めるはずの位置まで外へ出て、そこから戻ってきます。

マストも完全に剛なわけではありません。定格荷重を先端に吊ると、頂部は約 14 cm 動いて 0.40° 傾き、荷を外すとたわみはまた消えます。実物大では小さすぎて見えないので、「たわみを 10 倍で表示」のスイッチで 10 倍に大きく描きます。模型の中で誇張しているのは、これだけです。

風:クレーンが 15 m/s で止まり、そのあと手を放す理由

風は三つの形でクレーンに荷重をかけます。マストを押し、ジブの側面を押し、荷を振ります。風圧は速度の 2 乗に比例し、q = ½ρv² です。10 m/s では 62.5 Pa、15 m/s では 141 Pa、30 m/s では 563 Pa で、10 m/s の 9 倍です。

韓国の安全規則は、瞬間風速で二つの限度を定めています。10 m/s を超えたら、タワークレーンの組立て、修理、点検、解体を止めなければなりません。15 m/s を超えたら、運転を止めなければなりません。30 m/s を超える突風のあとは、屋外のクレーンのすべての部分を点検してから作業を再開します。米国の規則は、組立てとクライミングの数値をメーカーに任せています。クレーンの上に風速計があるのは、高さ 40 m の風が、たいてい入口の風より強いからです。

そのあとクレーンがすることは、はじめは奇妙に見えます。オペレーターは荷を下ろし、メーカーの指定する位置にトロリーを停め、旋回ブレーキを解除します。するとクレーンは自由に回れるようになり、風見鶏のように、ジブが風下を向くまで風に回されます。理由は側面の面積です。ジブは長く、軸から遠いところで風を受けるので、必ず風下の側へ行き着きます。模型の 30 m/s では、風に対して直角に保ったジブは、転倒モーメント 184 t·m と、旋回リングへの回転モーメント 470 kN·m を受けます。風下を向けば、受けるのは 55 t·m で、回転モーメントはまったくありません。北アイルランドの安全衛生庁は、起伏式ジブのタワークレーン 3 基が強風で倒壊したあと、2014 年に注意喚起を出しました。無人のクレーンは、正しい休止時の作業半径で、フリー旋回の状態にしておかなければならないことを改めて示した内容です。

マストが一段ずつ高くなる仕組み

塔を築くクレーンは、自分も一緒に成長しなければなりません。そのために別のクレーンは要りません。クライミングフレームが、旋回装置のすぐ下でマストの外側に重なってすべり、片側の油圧シリンダーがマストに固定された爪を押します。

模型の手順は、通常の順序に従います。まずクレーンが 4 m の新しい段を吊り上げ、クライミングフレームのモノレールに載せます。次にバランスを取ります。2.5 t の二つ目の段をフックに掛けた状態では、トロリーが 76 ÷ 3.1 = 24.5 m の位置にあるとき軸のモーメントがゼロになり、シリンダーは真上に押すだけで、何も曲がりません。旋回装置とマストをつないでいたボルトを外し、シリンダーが上部全体を 4 m 持ち上げます。新しい段が隙間に転がり込み、両端でボルト留めされます。最後にシリンダーが縮み、一段高いところをつかみ直します。これでマストは 44 m です。この間、クレーンは旋回してはならず、クライミングのスライダーはバランスの作業半径を示します。韓国の規則は、自立高さを超えるタワークレーンを建物の壁に固定することも求めています。高いクレーンに一定の間隔で連結用の環があるのは、このためです。

実際の吊り上げ例:4.5 t のプレキャスト板

現場で、4.5 t の壁パネルを 3 階に据える必要があり、そのパネルをマストから 30 m の位置に置かなければならないとします。これは仮定の作業で、実在の現場のデータではありません。問いは、重い荷を吊る前にオペレーターと吊り上げ計画者が必ず確かめるものです。荷重表はそれを許すのか、そして限度までどれだけ余裕があるのか、という問いです。

巻上げの限度は問題になりません。4.5 t は 8 t より小さいからです。問題になるのはモーメントで、4.5 × 30 = 135 t·m です。荷重表の許容は 160 なので、パネルは定格の 135 ÷ 160 = 84% を使います。30 m での定格荷重は 5.33 t ですから、0.83 t の余裕があります。過負荷防止装置が警告を出すのは 90% からなので、この間は静かなままです。

次に問いを逆にして、パネルをどこまで遠くへ置けるかを考えます。限度は 160 ÷ 4.5 = 35.6 m です。警告はそれより手前の 0.9 × 160 ÷ 4.5 = 32.0 m から始まります。パネルを 40 m に置く必要があるなら、4.5 × 40 = 180 t·m で、定格の 112.5% になり、過負荷防止装置はトロリーをそこまで行かせません。計画者の選択肢は三つです。クレーンの据付位置を近づける、40 m で一つあたり 4 t 以下になるよう荷を分ける、より大きなクレーンを呼ぶ、です。限度を引き上げることは選択肢に入りません。

マストが受けるのは、荷だけではありません。30 m の同じ 4.5 t は、ジブ、カウンタージブ、6 個のブロック、0.6 t のフックブロックと合わせると、マスト軸で正味 77 t·m 前向きに残ります。これにより基礎の上の合力は、中心から 77 ÷ 299.5 = 0.26 m ずれます。定格は構造についての表明であり、基礎は全体の合計を受けるのです。

もう一つ細かい点があります。荷重表の定格荷重にはフックブロックが含まれませんが、マストにかかるモーメントには含まれます。30 m の位置に立ち、模型で 4.5 t の荷を見てください。赤いタグは 135 t·m を示し、カウンターウエイトを引いたあとの軸の正味モーメントは 77 t·m を示します。これは二つの異なる問いに答える、二つの異なる数値です。

カウンターウエイトの窓をずらす

カウンターウエイトは、空のクレーンと満載のクレーンの間でマストが振れる幅を変えません。変えるのは、その振れが位置する場所です。模型では、トロリーを 3 m に置いた空のクレーンから、50 m で 3.2 t を吊った状態までの間にマストのモーメントが動き、その幅はブロックの数にかかわらず 188.2 t·m です。3 t のブロック 1 個は 39 t·m で引き戻し、その分だけ幅全体をずらします。次の値は模型からそのまま取ったもので、クレーンがジブの側へ傾くとき正の値になります。

ブロック数 空、トロリー 3 m 50 m で 3.2 t
0 +159.8 t·m +348.0 t·m
2 +81.8 t·m +270.0 t·m
4 +3.8 t·m +192.0 t·m
5 −35.2 t·m +153.0 t·m
6 −74.2 t·m +114.0 t·m
7 −113.2 t·m +75.0 t·m
8 −152.2 t·m +36.0 t·m

ブロックが 4 個のとき、空のクレーンはほぼ完全につり合い、荷を吊ったクレーンは前向きに 192 t·m を負担します。6 個なら両端は −74 と +114 です。ピークの大きさが最も小さいのは 7 個のとき(113.2)ですが、6 個(114)とはわずかな差でしかないので、模型は 7 個を勧めません。理由の一部はこの模型の外にあります。実際のジブとカウンタージブは特定のカウンターウエイトに合わせて設計されていること、後ろへの傾きにもそれ自体の限度があること、そしてカウンターウエイトはジブの長さごとにメーカーが決めることです。この表が示すのは決定の形であって、写して使う数値ではありません。

極端な場合の基礎を確かめます。ブロックが 8 個で、空のクレーンが 3 m にあるとき、後ろ向きの正味モーメントは 152.2 t·m、全体の重さは 301 t です。合力は中心の 152.2 ÷ 301 = 0.51 m 後ろにあり、1.33 m の中央の 3 分の 1 の内側にとどまります。最初に壊れるのは基礎ではありません。マストと旋回リングが、想定されていない向きに荷重を受けるのです。

タワークレーンの種類

模型のクレーンはフラットトップ型です。トロリーの付いた水平のジブ、その後ろのカウンタージブ、マストの上で回る上部全体からなります。Liebherr は、上の「歴史」の項で最初の移動式タワークレーンを紹介したメーカーで、製品群を迅速組立式クレーンと、上部旋回式(トップスルーイング)クレーンに分け、後者にはフラットトップ、ハイトップ、大荷重、起伏式、デリックの各型を挙げています。

型 作業半径の変え方 得意なこと
フラットトップ トロリーが、上に塔のない水平のジブに沿って走る 荷重表が単純で、クレーン同士が上下に近づいて作業できる
ハンマーヘッド トロリーが、キャットヘッドの塔からタイバーで支えられたジブに沿って走る 長いジブと重い荷。Liebherr のハイトップ EC-H シリーズ
起伏式ジブ ジブがヒンジを中心に上下に傾く 込み合った現場。長い水平のジブが隣の建物やクレーンに触れるおそれがある場所
迅速組立式 たいていはまたトロリー式のジブで、素早く立ち上がるように作られた塔に載る 素早い設置が大切な仕事。Liebherr は上部旋回式とは別の区分に挙げている
移動式またはクローラー式 タイヤまたは履帯の上でブームを起こす、または伸ばす 現場から現場への移動。この種の塔も基礎もない

荷重モーメントの決まりは、どれでも同じです。違うのは、作業半径の作り方です。起伏式のクレーンでは、作業半径はジブの長さに、水平からの角度の余弦を掛けたものになります。仮に 50 m のジブとすると、37° では約 40 m、60° では 25 m になります。ジブを起こすと荷が近づいて、より重い荷を持ち上げられます。模型でトロリーを引き込んだときと同じです。

起伏式の構成には、独自のリスクがあります。2007 年 1 月、リバプールで起伏式のタワークレーンが、最小作業半径に近い位置で軽い荷を吊っていました。風は稼働中の限度に近いものでした。Tim Watson による検証によれば、正面からの風がジブを持ち上げて起伏ロープをたるませ、ジブは現場を横切って後ろへ倒れ、作業員 1 人が亡くなりました。北アイルランドの安全衛生庁は、2014 年に強風による起伏式クレーン 3 基の倒壊について書いたとき、こうしたクレーンは正しい休止時の作業半径に停め、旋回ブレーキを解除しておかなければならないと強調しました。作業半径が小さすぎる位置に停めると、クレーンが自由に回れなくなるおそれがあり、この注意喚起は、近くの建物や別のクレーンが旋回の妨げにならないか確認するようにも呼びかけています。

実際の荷重表を読む:Liebherr 172 EC-B 8

模型のクレーンの荷重表は、きれいな一つの形です。20 m までは 8 t で、その先は 160 t·m を作業半径で割った値になります。メーカーの荷重表は数表であり、画面にあるものは、フラットトップ型の 172 EC-B 8 Litronic に対して Liebherr が公表するデータシートから、一行ずつ写したものです。シートはジブの長さごとに一行を設け、24.4 m から 62.5 m までを並べ、その行に沿った決まった作業半径での定格荷重を示しています。また、これらの値は揚程 50 m までのものだと注記しています。巻上げロープが長くなればその重さが増え、その重さが荷の分から差し引かれるからです。

最長の 62.5 m のジブでは、クレーンは 16.5 m まで全負荷の 8 t を持ち上げられます。30 m ではシートの値が 4.11 t、40 m では 2.90 t、50 m では 2.18 t、先端では 1.60 t です。印刷された二つの作業半径の間は、画面が直線を引き、補間した値であることを示します。その直線はこのページでの読み取りの補助であり、シートにある方法ではありません。

同じシートは、なぜカウンターウエイトがジブに依存するのかも示しています。62.5 m のジブには 17.5 t のカウンターウエイトブロックが必要で、50 m のジブでは 13.75 t、40 m のジブでは 12.15 t、30 m のジブでは 9.65 t です。短いジブは軽く、クレーンの前側を引っ張る力も小さいので、後ろに置くコンクリートは少なくて済みます。これは画面のカウンターウエイトのスライダーの実物版であり、規則が「できるだけ多く」ではなく、メーカーの示す量ちょうどを求める理由でもあります。

広告

定格モーメントが一つの数値ではない理由

模型では、荷と作業半径の積は 20 m より先のどこでも 160 t·m のままです。172 EC-B 8 ではそうなりません。62.5 m のジブで、16.5 m の 8 t は 132 t·m、30 m の 4.11 t は 123 t·m、40 m の 2.90 t は 116 t·m、62.5 m の 1.60 t はわずか 100 t·m です。荷重表パネルの青い線が、この低下を示します。

理由の一つとして考えられるのは、ジブ自体です。トロリーが遠くへ行くほど、荷が働く点より先に垂れ下がるジブが長くなり、鋼材は、荷と同時に、より長い腕の上で自分の重さも支えなければなりません。トロリーとフックブロックも数に入りますし、メーカーは転倒に対するつり合いだけでなく、構造、マスト、旋回リングをすべての作業半径で確かめています。どの作業半径でどの検討が支配的かはシートに書かれていないので、画面はどれかだと主張しません。それでも結果ははっきりしています。実物の荷重表の角から引いた一定モーメントの曲線では、クレーンが定格とする以上のものを先端で約束してしまうでしょう。

同じシートの短いジブも、似た挙動を示します。50 m のジブでは 21.5 m まで 8 t の全負荷が許され、角のすぐ先の 22 m では、シートの値が 7.82 t で、これはちょうど 8 t × 21.5 ÷ 22 です。さらに遠くでは、その一定モーメントから再び値が下がり、50 m で 3.05 t になります。

カタログのクレーンのうち、最大荷重と最大作業半径での荷重だけを公表しているものについては、画面は推定値を描きます。先端の値に最大作業半径を掛け、作業半径で割り、最大荷重で頭打ちにしたものです。実物の荷重表は先端に向かってそれより速く下がり、マストの近くではそれより遅く下がるので、推定値にはその旨を表示してあり、数値の大きさを示すためだけにあります。

フラットトップ、ハンマーヘッド、起伏式ジブを並べて

型のボタンは、同じクレーンの上部を三通りに組み替えます。模型と同じフラットトップ型のクレーンは、ジブの上に構造物がありません。ジブもカウンタージブも、自分を支えられるだけの剛性をもつトラスです。1 つの現場で複数のフラットトップ型クレーンが、互いのジブを上下に近づけてすれ違わせながら働けます。

ハンマーヘッド型では、旋回装置の上に短い塔、つまりキャットヘッドがあります。その頂部からタイバーがジブの途中の数点とカウンタージブの端へ延び、ジブは上から吊られた梁のように働きます。Liebherr の大型のハンマーヘッド型シリーズは EC-H で、同社はこれをハイトップと呼びます。製品ページによると、1000 EC-H 50 Litronic は 50 t を持ち上げ、作業半径 80 m でも 11 t を持ち上げます。1188 EC-H 40 Fibre は 90 m に届きます。

起伏式ジブのクレーンには、トロリーがありません。ジブは根元で蝶番に支えられ、フックは先端から下がり、作業半径はジブを起こすか倒すかで決まります。模型では、蝶番はマスト軸の 3 m 前にあってジブの長さは 59 m なので、水平から 15° 上げると作業半径は 60 m、75° では約 18.3 m になります。60 m のブームをもつ Liebherr 357 HC-L 12/24 のデータシートは、フックを 2 本掛けにしたとき 18 m まで 24 t、40 m で 9.07 t、60 m で 3.20 t を示し、画面では起伏式の型を選ぶたびにこの表を使います。

違いがいちばん効くのは、クレーンを無人のままにするときです。休止中のフラットトップ型やハンマーヘッド型は、旋回ブレーキを解除して風とともに回り、ジブ全体が円を描きます。起伏式のクレーンは、まずジブを休止時の角度まで起こします。同じ 357 HC-L のシートは、60 m のブームについて 75° と最小到達距離 18.5 m を示しており、Liebherr の起伏式のパンフレットは、休止時の作業半径として、195 HC-LH の 9.6 m から 710 HC-L の 15.5 m までを挙げています。建物に囲まれた都市の現場や、複数のクレーンが近接する現場では、この小さな円が起伏式を選ぶ理由になることがよくあります。

クレーンだけでなく、荷にも当たる風

画面にある韓国の規則は、瞬間風速 15 m/s を超えると運転を止めます。ほかの規則は、線を別の場所に引いています。英国の Construction Plant-hire Association は、EN 14439 に従って造られたタワークレーンは稼働中の風 20 m/s に対して設計されていること、そして英国の業界は、風がさらに強くなる前にクレーンを休止位置へ移す時間を残すため、16.5 m/s(38 mph)でタワークレーンを休止にすることを説明しています。目安として、同じ指針は、風が約 20 分で 13 m/s から 20 m/s に上がることがあると記しています。風のパネルは、この三つの限度を切り替えます。

クレーンの限度には、すでに荷への風がいくらか含まれています。CPA が述べる許容は、荷 1 t につき約 1 m² の面積です。大きくて軽い荷には、それ専用のもっと低い限度が付きます。CPA が挙げる計算例を、画面はそのまま繰り返しています。3.6 m × 2.4 m、1.3 t の型枠パネルです。面積 8.64 m² に抗力係数 1.2 を掛けると風を受ける面積は 10.4 m² で、許容の 8 倍です。許される速度は、クレーンの限度に、1.2 × 1.3 ÷ 10.4 の平方根、つまり 0.39 を掛けたものです。クレーンの限度が 17 m/s なら 6.6 m/s となり、CPA はこれを 6.5 m/s に丸めています。韓国の 15 m/s なら 5.8 m/s です。この速度を超えると、画面はパネルを下ろしますが、クレーン自体はコンパクトな荷なら働き続けられます。バキュームリフターを使えば限度はさらに下がることがあり、CPA は一例として 8 m/s を挙げています。

休止中のタワークレーンも、休止位置のまま嵐を耐え抜かなければなりません。CPA の休止時の風速についての資料は、EN 14439 によるクレーンは欧州の地図に基づく基準嵐の風速で設計されると説明しています。A 地域と B 地域で 24 m/s、C 地域で 28 m/s、D で 32 m/s、E で 36 m/s で、大半は C 地域向けに供給されます。嵐のあとについて、画面にある韓国の規則は、瞬間風速が 30 m/s を超えた場合にすべての部分を点検するよう求めています。CPA の指針は、風が限度を下回った状態が少なくとも 10 分続くまで、クレーンを休止にしておくよう求めています。

荷は振り子

荷はトロリーからロープで下がっているので、振り子のようにふるまいます。振れが小さいとき、その周期は 2π に、ロープの長さを g で割ったものの平方根を掛けたものです。模型のロープ 23 m では 9.6 秒、ロープが 3 m 短ければ 9.0 秒です。周期は荷の質量に依存しません。

トロリーが加速すると荷は遅れ、トロリーが止まると荷は振れ続けます。画面ではトロリーは実物と同じように穏やかに加速しますが、普通に始動して停止しただけで、振れは 1 m 以上に達します。振れのパネルでは、トロリーを手で操作できます。うまくいくこつは、止めるタイミングです。加速を始めてからちょうど振れの 1 周期後にトロリーがブレーキをかけ始めれば、ブレーキによる振れが始動による振れを打ち消し、荷はほとんど静止した状態で着きます。その場合の残りの振れは 0.1 m 未満と計算され、ボタンを 5 秒押し続けた場合の 2 m 超と比べて小さな値です。

クレーンのメーカーは、この種のタイミングを制御に組み込んでいます。Liebherr は、Litronic クレーンの支援システムとして、風力モーメント制御と振れ止めシステムを挙げており、微速の位置決めモードや、個々の吊り上げについて定格荷重を最大 20% 引き上げる Load Plus という機能も並べています。

合図者と手信号

運転室のオペレーターは、荷がどこに降りるのかを見通せないことがよくあります。地上や建物の上にいる合図者が荷を見て、無線または手信号でオペレーターに指示します。手信号は標準化されていて、誰も推測する必要がありません。欧州ではその出典は安全標識の指令で、英国の 1996 年の規則がそれを全文で載せています。作業の開始、停止、終了、巻上げと巻下げ、前進と後退、右と左、水平と垂直の距離、そして非常停止です。

文言は正確です。巻上げは、右腕を手のひらを前に向けて上に伸ばし、ゆっくりと円を描きます。巻下げは、右腕を手のひらを内側に向けて下に伸ばし、ゆっくりと円を描きます。停止は、右腕を手のひらを前に向けて上に伸ばします。危険、つまり非常停止は、両腕を手のひらを前に向けて上に伸ばします。同じ文書は、合図者がクレーンを指示している間はほかのことをしてはならず、見分けやすいものを身に着けるべきだとも述べています。合図のパネルは、これらの記述をカードとして使います。意味が正しければ、画面のクレーンが動きます。

カタログの数値はどこから来たか

カタログの 44 件は、メーカーのページと資料から取ったもので、2026 年 10 月 27 日に確認しました。Liebherr の製品ページは、フラットトップ型の EC-B とハイトップ型の EC-H、そして起伏式のうち 3 機種について、最大荷重、最大作業半径での荷重、最大作業半径、自立時の最大フック高さを示しています。同社の起伏式のパンフレットは休止時の作業半径を加え、タワークレーン全般のパンフレットには、大荷重の HC クレーン、迅速組立式の K クレーン、357 HC-L が載っています。Manitowoc の Potain のページは、MDT と MCT のトップレス型、MR の起伏式、MD クレーンについて同じ 4 つの数値を示しますが、すべての Potain の項目にフック高さがあるわけではありません。

数値は公表されたとおり写しており、あらゆる点で比較できるとは限りません。最大荷重は、たいてい短い作業半径で、重い荷向けにフックを掛けたときにだけ出ます。最大作業半径での荷重は、最長のジブのものです。フック高さは、ある塔のシステムでの自立時の値です。各項目の先端のモーメントは、公表された二つの数値の単純な積で、計算値と表示してあります。

事故の記録が示すこと

タワークレーンの事故は、起きれば大きいので、人々は数えてきました。数え方は数える人によって変わり、どの数字も完全な全数調査ではありません。

Tim Watson Consulting は、1989 年から 2012 年までに世界で起きた主要なタワークレーン事故 130 件を集めました(業界誌と英国安全衛生庁の資料から見つけた、上部旋回式と一部の自己組立式クレーンの倒壊と重大な構造損傷です)。クレーンの寿命の段階で分けると、約 35% が稼働中、11% が休止中、41% がクレーンの組立て中(10%)、解体中(14%)、クライミング中(17%)に起きていました。原因を特定できたのは 46% の事例にとどまり、著者は、正確なデータをもつ単一の情報源はないと指摘しています。これらは公開された報告からの少数の標本であり、確認すべき場所を示すものであって、発生率ではありません。

韓国の研究は、2012 年 7 月から 2020 年 7 月に韓国産業安全保健公団へ届けられた 260 件のタワークレーン事故の報告を調べ、吊り上げ作業が 45.3% を占め、墜落が 35.8% で最も多い事故の型であり、最も多い原因は誤った作業方法の 38.8% だったと報告しています。2022 年 7 月 28 日の韓国政府の報道資料は、クライミング段階の具体的な事例を一つ挙げています。7 月 14 日、タワークレーンの上げ作業中に、伸縮ケージとともに落下した作業員が亡くなりました。

これらの記録は、模型と重なります。荷重表と過負荷防止装置が守っている、静かな稼働中の吊り上げは、全体像の一部にすぎません。クライミング、組立て、解体では、クレーンが特定の作業半径でつり合い、特定のボルトが所定の位置にあり、誰も旋回させない状態が必要で、手順がもっとも重要になるのはここです。模型のクライミングのスライダーが、見る人に任せずにバランスの作業半径を示すのも、これが理由です。

よくある誤解

「カウンターウエイトが重いほど、クレーンは安全になる」。 メーカーの示す数値までは、そのとおりです。それを超えると、上の表のとおり空のクレーンが後ろへ傾き、規則は指定された量ちょうどを求めています。

「限度とは、クレーンが倒れる点のことだ」。 模型のクレーンの基礎が倒れ始めるには 1,193 t·m が必要で、定格モーメントは 160 t·m です。限度が守るのは鋼製の構造とその接合部で、安定性についても余裕を保っています。

「過負荷防止装置が荷の重さを量る」。 必要なのは二つの数値、フックの荷とトロリーの作業半径です。同じ 3 t でも、30 m なら問題ありませんが、より長いジブの 55 m では限度を超えます。

「フリー旋回のクレーンは、拘束がなく危険だ」。 誰も操作していないときは、それが安全な状態です。ブレーキを解除するとクレーンは風下を向き、模型の旋回リングにかかる回転荷重は、470 kN·m(30 m/s の風に対してジブが直角のとき)からゼロになります。ブレーキをかけたままだと、ジブが風に対して直角になることがあります。

「風の限度は平均の風のことだ」。 韓国の規則が使うのは瞬間風速です。高さ 40 m のマストの頂部では、平均の風がそれよりずっと弱いうちに 15 m/s の突風が来ることがあります。

「塔は建物に固定されている」。 自立高さを超えて伸びたときだけです。そのとき韓国の規則は、構造物への連結を求めます。それ以下では、基礎だけがすべてを支えています。

画面で試すこと

  1. 「荷の重さ」を 4.5 にして、「トロリーの作業半径」を 20 m から 40 m までスライドさせます。荷重モーメントは 32 m 付近で定格の 90% に達し、運転室のランプは 35.6 m を超えると赤くなります。
  2. 「トロリーの作業半径」を 3 m、「荷の重さ」を 0 にします。「カウンターウエイトのブロック数」を 8 から 0 まで変え、軸のモーメントが −152 t·m から、4 個付近でゼロを通り、+160 t·m へ移るのを見ます。
  3. 「トロリーの作業半径」を 50 m、「荷の重さ」を 3.2、「瞬間風速」を 15 にします。荷はロープの上で約 2.1° 振れます。ロープを仮に 20 m とすると、横に 0.7 m です。30 m/s では 8.2° 振れ、約 2.9 m になります。
  4. 30 m/s の突風、「荷の重さ」0 で、「旋回角」を 90° と 0° にします。基礎にかかる風のモーメントは、ジブが風下を向いているときは 55 t·m、風に対して直角のときは 184 t·m です。
  5. 「たわみを 10 倍で表示」をオンにして、「荷の重さ」が 0 のときと 5 t のときのマストの頂部を比べます。

模型が実物のクレーンより単純な点

  • 荷重表は min(8 t, 160 t·m ÷ r) という単純な形です。実物の荷重表はジブの長さと巻上げの掛け方に依存し、メーカーから出ます。
  • 質量と基礎はモデル値です。実際の基礎は、メーカーまたは登録された技術者が地盤に合わせて設計し、杭の上や建物の構造の上に立つクレーンもあります。
  • 風は、全高で一つの圧力と、固定された力の係数を使います。設計基準では、高さとともに圧力を増やし、突風係数を加えます。
  • マストは、基礎で固定端となる一本の弾性梁として曲がります。基礎自体が地盤の上で回転する分は省いてあります。
  • 動的な影響は省いてあります。巻上げや旋回の始動と停止は、静的な荷重に力を上乗せします。

簡単な歴史

塔に組み込まれたクレーンは古くからあります。1413 年に建てられた、モーゼル川沿いのトリーアにある Alter Krahnen は、内部に踏み車をもつ石造りの塔で、屋根とジブを含む内部全体が、中央の木製の柱を軸にして回りました。現場から現場へ移せる鋼製のタワークレーンが現れたのは、ずっと後のことです。1949 年に Hans Liebherr が TK 10 を造り、Liebherr はそれを最初の移動式タワークレーンと説明しています。今日のフラットトップ型クレーンは、模型が示すマスト、旋回装置、ジブ、カウンタージブ、カウンターウエイトという同じ配置を保っています。

数値の確かめ方

画面のすべての値は、一組の単純な式から出ていて、手計算でも再計算しました。確認の対象は、荷重表の各行、ジブとカウンタージブとブロックのモーメント、基礎の縁まわりでの各重さと腕の長さの積を別途合計した値と照らした合力のずれ、基礎の下の圧力、風の力と回転モーメント、クライミングのバランスの作業半径、そして教科書の式 M·H²/2EI、F·H³/3EI、w·H⁴/8EI を数値積分で計算した値と照らしたマストのたわみです。

よくある質問

タワークレーンは、なぜ先端よりマストの近くのほうが重い荷を吊れるのですか?

クレーンを制限しているのが荷重モーメント、つまり重さ × 作業半径だからです。模型では限度が 160 t·m なので、20 m では 8 t を吊れても、50 m では 3.2 t しか吊れません。マストの近くでは別の限度、巻上げ装置が吊ってよい 8 t が効いてきます。

荷を打ち消さないのなら、カウンターウエイトは何のためにあるのですか?

作業範囲の真ん中を動かすためです。なければ、先端に満載の荷を掛けると、マストに 348 t·m が加わります。ブロックが 6 個なら、マストが受けるのは、空のときの後ろ向き 74 t·m から、満載のときの前向き 114 t·m までの間です。

カウンターウエイトを増やせば、もっと重い荷を吊れますか?

いいえ。カウンターウエイトが多すぎると、空のクレーンが後ろへ傾きます。ジブ、マスト、旋回リングは、ある特定の量に合わせて設計されています。規則は、メーカーまたは登録された技術者が指定したとおりのカウンターウエイトを求めています。

オペレーターが重すぎる荷を吊ろうとすると、どうなりますか?

過負荷防止装置がまず警告し、そのあと巻上げとトロリーの外向きの走行を止めます。オペレーターは荷を下げることも、トロリーを引き込むこともでき、それはモーメントを減らします。

タワークレーンは、なぜ嵐のときに自由に回るのですか?

旋回ブレーキを解除すると、風が長いジブを風見鶏のように風下へ向けます。模型の 30 m/s では、これで風による転倒モーメントが 184 t·m から 55 t·m に減り、旋回リングへのねじり荷重がなくなります。

タワークレーンは、風速何 m/s で止まりますか?

韓国では、瞬間風速が 15 m/s を超えたら運転を止めなければならず、10 m/s を超えたら組立て、修理、点検、解体を止めなければなりません。ほかの国では、限度はたいていメーカーの取扱説明書から来ます。30 m/s を超える突風のあとは、韓国の規則が使用前の点検を求めます。

タワークレーンは、どうやって背が高くなるのですか?

油圧式のクライミングフレームが、クレーンがつり合っている間に上部全体をマスト一段分持ち上げ、新しい段が隙間にすべり込んでボルトで留められ、フレームが一段高いところをつかみ直します。

吊り上げが荷重表で許されるかどうかは、どう調べますか?

荷に作業半径を掛け、その結果を定格モーメントと比べ、そのあと荷を巻上げの限度とも照らします。模型では、30 m の 4.5 t は 135 t·m で、160 t·m の 84% です。40 m では同じパネルが 180 t·m、112.5% になり、過負荷防止装置はトロリーを 35.6 m で止めます。

荷が常に変わるのに、なぜカウンターウエイトのブロック数が重要なのですか?

空のクレーンと満載のクレーンとの間の振れは、ジブと荷重表で決まっていて、カウンターウエイトはその振れがどこに位置するかを決めるからです。模型では、その幅はブロック数にかかわらず 188.2 t·m です。6 個なら後ろ向き 74 t·m から前向き 114 t·m まで、8 個なら後ろ向き 152 から前向き 36 までです。

風は荷をどれだけ振りますか?

模型では、3.2 t の荷に 0.6 t のフックブロックを加え、風を受ける面が 8 m² のとき、15 m/s で約 2.1°、30 m/s で 8.2° 振れます。仮に 20 m のロープなら、横に 0.7 m と 2.9 m です。大きい荷や平たい荷は、より多くの風を受けます。

タワークレーンの事故は、いつ最も多く起きますか?

二つの公開データが、静かな稼働中の吊り上げが全体ではないという点で一致しています。1989 年から 2012 年までの世界の主要事故 130 件の検証では、約 41% が組立て、解体、クライミングの間に起きていました。2012 年から 2020 年の 260 件の報告を調べた韓国の研究では、吊り上げ作業が 45.3% を占め、最も多い原因は誤った作業方法の 38.8% でした。

起伏式ジブのクレーンとは何ですか?

トロリーを使って水平のままにするのではなく、ジブが蝶番を中心に上下に傾くタワークレーンです。作業半径は、ジブの長さにその角度の余弦を掛けたものなので、ジブを起こすと荷が近づきます。荷重モーメントの決まりは、模型のフラットトップ型と同じです。

ハンマーヘッド型とフラットトップ型のタワークレーンは、何が違いますか?

どちらも、トロリーを備えた水平のジブをもちます。ハンマーヘッド型は旋回装置の上に短い塔、つまりキャットヘッドがあり、タイバーでジブとカウンタージブを支えます。フラットトップ型はジブの上に何もなく、ジブとカウンタージブはそれだけで十分な剛性をもちます。フラットトップ型は、込み合った現場で互いの上下により近づいて働けます。ハンマーヘッド型は、最大の荷や最長のジブによく使われます。

実物の荷重表は、なぜ荷 × 作業半径から考えるより先端で速く下がるのですか?

定格モーメントは一定ではないからです。Liebherr 172 EC-B 8 の 62.5 m のジブでは、16.5 m で 132 t·m、先端の 62.5 m ではわずか 100 t·m で、そこで吊れるのは 1.60 t です。メーカーは、鋼製の構造、マスト、旋回リングをすべての作業半径で確かめていて、遠くではジブ自体の重さが余裕のより多くを占めます。

大きなパネルは、風速何 m/s で吊るのをやめるべきですか?

クレーン自身の限度より低い風速です。英国の指針は、クレーンの許容を荷 1 t につき約 1 m² の面積とし、その比の平方根だけ限度を下げます。3.6 m × 2.4 m、1.3 t の型枠パネルで、抗力係数 1.2 の場合、限度はクレーンの 0.39 に下がります。指針の例で、クレーンが 17 m/s なら 6.5 m/s です。

用語

  • 作業半径:マスト軸からフックまでの水平距離です。
  • 荷重モーメント:荷に作業半径を掛けたもので、単位はトンメートル(t·m)です。
  • 定格荷重:荷重表から取る、ある作業半径で許される最大の荷です。
  • 荷重表:一つのクレーン構成について、定格荷重と作業半径との関係を示す表または曲線です。
  • 過負荷防止装置:実際の荷重モーメントを荷重表と比べ、危険な動きを止める装置です。
  • ジブ:トロリーを載せる、長い水平の腕です。
  • カウンタージブ:反対側にある短い腕で、ウインチとカウンターウエイトを載せます。
  • トロリー:ジブに沿って走り、フックブロックを運ぶ台車です。
  • 旋回:クレーンの上部をマスト軸のまわりに回すことです。
  • フリー旋回(風見鶏状態):旋回ブレーキを解除したままにして、風にジブを回させることです。
  • 中央の 3 分の 1:基礎の中央の領域で、合力がこの内側にある間は、底面全体が地盤を押します。
  • クライミング:油圧式のクライミングフレームでマストの段を差し込み、タワークレーンを高くすることです。

参考資料

解説とシミュレーションは CC BY-NC-SA 4.0(特記のあるものを除く)。

広告

この展示を埋め込む

このコードをウェブページやブログ記事に貼り付けると、そこに動く模型が表示されます。

非営利目的なら無料で使えます。出典の行は残してください。 解説とシミュレーションは CC BY-NC-SA 4.0(特記のあるものを除く)。

サイズ

埋め込んだ展示は日本語で開きます。別の言語にするには、このページの言語を切り替えてからコードをコピーしてください。