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ゴシック建築の構造:大聖堂を支えるアーチと飛梁のしくみ

アミアン大聖堂の石のヴォールトは床上 42.3 メートルにあり、その下の壁は大部分がガラスです。

ゴシック建築の構造:大聖堂を支えるアーチと飛梁のしくみ
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1 / 16 3 ベイの断面盛期ゴシックの身廊を手前の柱で切った断面です。緑の線は頂部から地盤までヴォールトの推力をたどります。ドラッグで見回せます。

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模型で分かること

ゴシック建築の構造は、石の天井の横向きの力を飛梁で外の控え壁へ伝えることで成り立ちます。大きなフランスの大聖堂では、10 階建てより高い天井を、色ガラスが大部分を占める壁が囲んでいます。ガラスには石の屋根を支えられません。働いているのは外側で、ボートの櫂のように建物に寄り掛かる石の半アーチの列です。

最初の場面は盛期ゴシックの身廊 3 ベイの断面です。手前の柱を切って、全幅が見えるようにしています。中央にリブ・ヴォールトを持つ身廊、両脇に低い側廊、その外にピナクル付きの控え壁があります。飛梁は控え壁から側廊屋根を越えて身廊壁上部へ届きます。比率はアミアン大聖堂に近く、柱軸間 14.4 m、ヴォールト起拱部 29.5 m、頂部 42 m です。特定の建物の実測ではありません。

緑の線は圧力線です。ヴォールトの推力が石の中を通って地盤へ伝わる経路を示します。隅のパネルは 1 ベイの片側の力を表示します。スライダーでヴォールトとピナクルの重量、風、控え壁の奥行きと位置、高窓の幅を変えられます。スイッチでは飛梁を外したり、尖頭ヴォールトを半円形にしたりできます。線が石から外れると赤くなり、その部材が傾きます。模型の部材をクリックすると解説が出ます。

上部のバーにはさらに 6 場面があります。大聖堂全体では西入口から周歩廊まで歩けます。筒形から扇形まで 6 種のヴォールトが並び、実際の石塊で組んだ 4 種のアーチでは形ごとに必要な厚さを比べます。建設現場は施工順序を示し、ボーヴェ内陣の模型は中世最高のヴォールトの崩落を示します。ステンドグラスはガラス片、鉛桟、鉄棒に分解できます。操作部の下には 7 課題、高さの競争のグラフ、ベイの計算値、出典付きの大聖堂と出来事 37 件があります。

石のヴォールトが外へ押す理由

石は圧縮に強く引張りに弱い材料です。石とモルタルのヴォールトは、隣の石を押すことでしか自重を支えられません。力は曲線に沿って伝わり、下端で斜めに出ます。斜めの力の鉛直成分はヴォールトの重さ、水平成分は壁上部を外へ押す推力です。

長い板を 2 脚の椅子に渡すと、椅子に掛かるのは板の重さだけです。2 枚の板をテント形に立て掛けると、止めない限り脚が開きます。ヴォールトは後者に似ています。模型の 1 ベイの片側は 813 kN、約 83 トンの重さで、水平に 162 kN で押します。床上 29.5 m に作用するため、壁を倒す腕が長くなります。

尖頭アーチの推力が半円より小さい理由

ゴシック以前のロマネスク教会では主に半円アーチを使いました。ゴシックの建築者は 2 本の円弧を尖った頂部で合わせました。同じスパンなら尖頭形の方が高く、高いアーチほど横向きの力は小さくなります。急なテントの方が平たいテントより杭を押し広げにくいのと同じです。

ヴォールトを曲線に沿って重量が一様なアーチとし、頂部と両起拱部にヒンジを置く三ヒンジアーチで考えます。起拱部回りのモーメントの式は、H × 矢高 = 半アーチの重量 × 起拱部から重心までの水平距離です。半径 a の半円では半アーチ長が πa/2、重心は円の中心から 2a/π、矢高は a なので、H = (1 − 2/π) W = 0.363 W です。同スパンの正三角形型尖頭アーチでは、各半分を反対側の起拱部から半径 2a で描き、矢高は a√3、同じ式から H = 0.200 W となります。

模型値は a = 7.2 m、石の殻の等価厚さ 0.35 m、1 立方メートル当たり 22 kN、ベイ長 7 m です。半円ヴォールトは片側 610 kN、推力 222 kN です。尖頭形は長いため 813 kN と 3 分の 1 重いのに、推力は 162 kN にとどまります。重いのに推力は 27% 小さくなります。全荷重を頂部に集中させるなら、半円の推力は荷重の半分、尖頭形は 0.289 倍で、42% 小さくなります。

尖頭アーチには別の利点もあります。高さがスパンだけで決まらないため、狭いアーチと広いアーチを同じ高さにできます。正方形でないベイにヴォールトを掛けやすくなりました。

支えのない壁に起こること

飛梁を外すと、壁はヴォールトの全推力を単独で受けます。模型では壁と柱を、1 ベイ当たり厚さ 1.5 m、長さ 2.2 m、高さ 42.5 m の中実帯にまとめます。屋根とヴォールトを載せると、地盤への鉛直力は 4,018 kN です。

高さ 29.5 m の推力 162 kN は、底部に 4,790 kN·m のモーメントを生みます。鉛直力で割ると、圧力線は壁中央から 1.19 m の位置で底部を通ります。厚さの半分は 0.75 m しかなく、線は石から 0.44 m 外れています。石塊は地盤を引っ張れないので外縁を軸に回転し、ヴォールトが崩れます。模型では 9° の傾きとヴォールトの落下で示します。

壁が単独で立つにはどれほど厚くすべきでしょうか。底部で解くと、1.94 m なら線は縁ぎりぎりで余裕がありません。目地を少しも開かせないよう中央 3 分の 1 に保つには 3.52 m 必要です。スライダーでヴォールト重量を半分にすると、1.5 m の壁も、線が外面までの 88% にある状態でようやく立ちます。飛梁のないロマネスク教会で壁が厚く窓が小さい理由です。

飛梁は側廊を越えて推力を伝える

飛梁は壁の上方で推力を受け、側廊越しに外の重い柱へ伝える半アーチです。模型では起拱部より 1 メートル低い高さ 28.5 m で壁に接し、25 m で控え壁に載ります。重さは 137 kN です。

自重があるため、飛梁の圧力線は直線ではありません。推力 162 kN と全長 6.65 m に分布する自重によって上へ湾曲し、中央で直線の弦より 0.70 m 高くなります。上辺を斜めの直線、下面をアーチとして、この曲線が収まる形にしています。線は中央から縁までの 43% 以内です。壁側では 17 kN だけ上向きに押し、控え壁側では 154 kN で下向きに押します。

飛梁があると壁が受けるモーメントは、起拱部と飛梁上端の間の 162 kN × 1 m だけです。圧力線は中央から 0.04 m、外面までの 11% に戻ります。壁はほぼ自重だけを支えればよくなります。

控え壁の上にピナクルを置く理由

控え壁は高さ 16 m までは奥行き 4.2 m、その上は 2.2 m の段付き石塊です。どの断面でも圧力線を内部に保つ必要があります。飛梁が接する上部では、その上の石が少なく推力を下向きにしにくいため、線は外面へ向かいます。最も厳しいのは高さ 16 m の段のすぐ上です。

その断面でピナクルがないと、線は内面から 2.30 m を通ります。上部の奥行きは 2.2 m なので線が外れ、控え壁上部が倒れます。内面から 0.7 m の所に 200 kN のピナクルを加えると、水平力は同じまま鉛直力が増えます。合力が急になり、線は 2.04 m、中央から外面までの 85% に戻ります。ピナクルはその重量で圧力線を下向きに曲げます。上の彫刻した尖塔は装飾ですが、その下の石は重しです。

ヴォールトを半円形にすると、同じ控え壁が立つには上に約 400 kN 必要です(97%)。尖頭形を 25% 重くすると 200 kN では不足し(108%)、400 kN で 88% に戻ります。

風が加える力

風は急な屋根、高窓層、控え壁自体を含む建物側面全体を押します。模型ではこれをベイごとに 1 つの水平力にまとめます。風圧は空気密度の半分と速度の二乗の積、½ × 1.25 kg/m³ × v² です。長さ 7 m の 1 ベイの屋根と壁 210 m² に、押す側と吸う側を合わせた風圧係数 1.0 で作用させます。30 m/s では 562 Pa、118 kN です。半分の速度 15 m/s では 30 kN になります。

力はどこへ行くのでしょうか。模型ではヴォールト迫元の充填部の硬い帯を通り、起拱部で壁に達し、すべて風下側へ伝わります。その飛梁は自重による推力 162 kN に風を加え、30 m/s では 281 kN を控え壁へ渡します。風上側は無風時のままです。これは安全側の選択です。実際の大聖堂では両側が風荷重を分担し、多くは屋根高さにも上段の飛梁があります。

問題は飛梁ではなく控え壁です。30 m/s で飛梁の線は縁までの 43% から 56% へ動きます。一方、控え壁の最弱断面である高さ 16 m の段のすぐ上では、14.2 m/s を超えると線が外面を抜け、30 m/s では 148% になります。模型は無風でも余裕の少ない細い控え壁(85%)なので、中程度の強風で風の影響が見えます。400 kN のピナクルだけでは 124% でまだ外です。400 kN と奥行き 20% 増なら 86%、300 kN と奥行き 30% 増なら 80% に戻ります。

飛梁を外すと、すでに不安定な壁の推力に風が加わり、比率は無風時の 159% から 20 m/s で 210% へ上がります。

控え壁を移動する、奥行きを増す

「控え壁の奥行き」は、初期値 4.2 m と 2.2 m の両部分を同じ比率で拡大縮小します。奥行きとともに重量も、圧力線が外面へ達するまでの距離も増え、どちらも安定に役立ちます。80% では段の線が 133% に達して倒れ、自立する下限は約 93% です。120% なら外面までの 58%、150% では最弱箇所が段から上部近くへ移り、42% になります。

「控え壁の外方移動」は、側廊を広げたように身廊から最大 3 m 遠ざけます。控え壁自体は変わらず比率は 86% のままです。飛梁は長くなり、重量は 137 kN から 187 kN へ増えます。線のたわみも大きくなり、3 m 移動時には縁までの 43% から 84% になります。

壁がガラスになったしくみ

飛梁が推力を受けると、柱間の壁は自重と屋根の一部だけを負担します。厚い石の塊である必要がなく、開口を設けられます。模型の高窓は幅 4.4 m の尖頭形で、1 ベイ当たりのガラスは 43.6 m²、窓台からヴォールトまでの柱間壁面の 54% です。下には小アーチが並ぶトリフォリウム、その下には側廊へ開くアーケードがあります。

「高窓の幅」は開口を幅 2.4 m、20.8 m²、壁の 26% から、幅 5.2 m、54.0 m²、67% まで変えます。最大では柱沿いの帯状壁がほぼ残るだけです。中央の方立、2 つの小尖頭アーチ、四葉形の円窓からなるトレーサリーも一緒に広がります。模型ではガラス面積で重量が変わらないため、力も変わりません。飛梁があればほぼ任意の窓を設けられます。

透過した光は色の斑点として床に落ちます。「時刻」で太陽を朝から午後へ動かし、高画質設定では窓と床の間に薄い光芒が見えます。

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実際の石で組むアーチ

最初の場面のヴォールトは、頂部と起拱部にヒンジを固定した薄いアーチです。実際のアーチには厚さがあり、推力も一定ではありません。「アーチの形」では、曲線に直角な目地を持つくさび形の迫石で、同スパン 14.4 m の 4 アーチを組みます。問うのは、石の中に収まる圧力線が 1 本でもあるかどうかです。

Jacques Heyman は 1966 年、石積みで重要なのはこの問いだと示しました。石を引張り不能、圧壊しない十分な強度、滑りなしの塊と仮定します。荷重と釣り合う圧力線をアーチ内部に描ければ自立できます。これが安全定理です。実際にどの線を使うかは沈下や亀裂によるので定理では決まりません。線が存在する限り安全であるという意味です。

模型は各アーチの頂部推力と、その線が頂部目地を横切る高さをすべて探索します。各目地では、頂部推力と頂部から目地までの重量のモーメントから通過位置が決まります。各目地が推力に制限を与えるので、適合する推力の範囲を厳密に求め、最小推力の線を描きます。面に触れる点にはヒンジの印を置きます。

厚さ 1.0 m では全形状が立ちます。半円の半アーチ重量は奥行き 1 メートル当たり 249 kN、最小頂部推力は 90 kN/m です。半径 14.4 m の 2 円弧で矢高 12.47 m の尖頭形は、332 kN/m と重いのに必要推力は 64 kN/m だけです。後期ゴシックの四心形は起拱部の小円弧 3.6 m と大円弧 14.4 m を各 2 本持ち、矢高 4.93 m、重量 209 kN/m、必要推力 121 kN/m です。吊った鎖を尖頭形と同じ矢高で描いた懸垂線形は 53 kN/m 必要です。

薄くすると順に不安定になります。半円では 0.774 m、半径の 0.1075 未満で線が収まりません。これは Milankovitch が 1907 年に放射状目地の半円について求めた値です。限界では頂部と起拱部の外面、頂部から約 55 度下の内面に触れ、5 ヒンジで機構になります。四心形が最初に 0.785 m で不安定になり、尖頭形は 0.61 m、懸垂線形は線が石の中央を通れるのでほぼゼロまで立ちます。

塔や棟による頂部荷重を加えると順位が変わります。200 kN/m を載せると半円は 1.36 m、尖頭形は 0.99 m 必要です。自重だけに適した懸垂線形にも約 1.03 m 必要になります。リブや充填材を持つヴォールトのような不均等な荷重には、尖頭形がよい妥協になります。

筒形から扇形ヴォールトへ

「ヴォールト」には、各 10 m 四方、起拱部 9 m のベイを石で覆う 6 方式が並びます。

筒形は半円筒で、全長にわたって外へ押すため厚い連続壁が必要で窓の余地が少なくなります。交差形は 2 つの筒形を直角に交わらせ、交線へ集まる重量を四隅へ下ろして間の壁を開けます。リブ形は木製支保工上に交線を石のリブとして先に組み、間に薄い殻を張ります。荷重は 4 点に集まり、尖頭形なら水平推力も減ります。修道院長 Suger によるサン=ドニ再建では、1144 年頃の内陣東端部にリブ・ヴォールトと色ガラスを併用しました。

六分形は二重ベイの中央に横断リブを追加して 6 区画にします。支持荷重が不均等なので太い柱と細い柱が交互に並びます。1284 年後のボーヴェ修復では中央に新柱を入れ、四分形を六分形へ変えました。ティアスロン形は各起拱部から頂部の棟リブへ追加リブを延ばし、小区画を持つヤシ状になります。扇形は各起拱部から石の円錐を広げ、同じ曲率のリブを表面模様として刻みます。ケンブリッジの King's College Chapel の John Wastell によるヴォールトは 1512~1515 年に建てられ、Henry the Seventh のウェストミンスター聖母礼拝堂も 1503 年着工、1516 年完成で扇形天井を備えます。クリックか「ヴォールト」スライダーで選ぶと、橙色の矢印が重量の伝達先を示します。

大聖堂全体を歩く

「大聖堂全体」はベイをアミアンに近い規模のラテン十字形建物へ展開します。側廊付き身廊 8 ベイ、木造尖塔付きの交差部、両側各 3 ベイで端壁にバラ窓を持つ翼廊、直線 4 ベイの内陣、五角形後陣、その周歩廊と 7 放射状礼拝堂があります。模型は全長約 126 m、側廊を含む幅 31 m、翼廊長 56 m です。Centre des monuments nationaux による実際のアミアンは全長 145 m、容積約 200,000 m³、ヴォールト高 42.30 m です。

場所のバーから、上空、3 入口・バラ窓・2 塔を備えた西正面、入口の内側、身廊、交差部下、内陣、周歩廊へ移動できます。内部ではカメラは目の高さ 1.7 m にあり、ドラッグで見回せます。身廊床の八角形迷路はアミアンに倣っています。元の迷路は経路 234 m、中央石は 1288 年に置かれました。南高窓の色光は床に落ち、太陽を追います。

建物はベイと同じ部品で構成します。立面、ヴォールト、柱、控え壁・ピナクル・飛梁付き側廊ベイを反復し、石の種類ごとに 1 回の描画呼出しで表示します。「内部表示」で屋根を透明にすると上からヴォールトが見えます。

大聖堂の建設工程

「建設現場」は 2 ベイを 6 工程で立ち上げます。まず堅い地盤まで基礎溝を掘り、割石とモルタルで埋め、柱を高さ 14 m のアーケード柱頭まで積みます。次にアーチ形の木枠である支保工上に石を組み、要石が入るまで支えます。足場材を結び、壁に残した穴に短い腕木を差して板を載せます。

上部壁の石は踏み車クレーンで揚げます。大きな車輪の中を歩くと軸が回り、ロープを巻きます。Beverley Minster の歴史記録にも、中央塔のヴォールト上に置いた踏み車クレーンで、中を歩く人が屋根へ材料を揚げたとあります。再生すると模型の車輪が回り石塊が上がります。

高いヴォールトより先に屋根を架けました。屋根の下で施工し、新しいモルタルを乾燥状態に保つためです。ケンブリッジの King's College Chapel は 1512 年までに全長に木材と鉛の屋根が架かり、その下の扇形ヴォールトは 1515 年までに完成しました。壁から吊った支保工にリブを先に組み、型板どおりの石を頂飾りで合わせます。続いて間を殻石で埋め、モルタル硬化後に支保工を下げて次のベイへ移します。地上の石工作業小屋には加工台、木槌、のみ、曲尺、コンパス、型板があります。

足場は長く残ることもありました。ソールズベリーの尖塔内には、1360 年の大嵐後に補強のため置いた木製足場が今もあります。

ボーヴェ:崩れたヴォールト

ボーヴェは最も高い教会を目指し 1225 年に着工しました。内陣ヴォールト高は Association Beauvais Cathédrale によれば 46.7 m、Mapping Gothic France では約 46.5 m、2025 年の Heritage 論文では 48 m です。内陣は 1272 年に使われ始め、1284 年 11 月 29 日にヴォールトの一部が上部壁や飛梁を巻き込んで落ちました。1347 年頃に修復を終え、各直線ベイ中央に細い新柱を入れ、3 ベイを 6 ベイにし、六分ヴォールトとしました。翼廊は 1500 年から建設され、身廊の代わりに交差部上へ尖塔付き採光塔を建てました。1569 年に約 150 m で完成し、4 年後に崩れました。身廊は 1 ベイで終わりました。

崩落原因は、Heritage の 2025 年の総説が述べるように未決着です。Paul Frankl は基礎を挙げました。Jacques Heyman は 12 年間自重で安定していたとして、小さな局所的きっかけを探しました。1976 年、Maury Wolfe と Robert Mark は光弾性模型により、交番風荷重が控え壁系の細い中間柱を割ったと提案し、初めて風を決定要因としました。Stephen Murray は施工の不整合と 15 m を超す特に広いベイ、Mario Como は柱の緩やかなクリープ座屈を指摘しました。

模型は通常ベイの静力学を高く細い比率に適用します。頂部 46.7 m、起拱部 34.1 m、壁厚 1.25 m、控え壁奥行き 5.0 m と 3.0 m、ピナクル 250 kN、1272 年のベイ長 9 m です。無風で立つよう選んだ模型値です。半ヴォールト重量は 1,060 kN、柱列ごとの推力 212 kN、最弱箇所は 74% になります。風を強めると 1272 年形は 20.5 m/s で崩れ、25 m/s では 113% となり中央ベイが落ちます。修復後へ切り替えると中央柱によって各柱列の負担が半分、推力 106 kN となり、同じ構造が 45.8 m/s まで立ちます。30 m/s では 62% です。1284 年の出来事を証明する模型ではなく、原因によらずベイ分割が合理的な修復だった理由を示します。

ステンドグラスの作り方

中世のガラス製作についての知識の多くは、自ら Theophilus と名乗り On Diverse Arts に記した 12 世紀の修道士によります。砂と木灰からガラスを作り、溶融中に金属で着色し、円筒に吹くか円盤に広げてから板にしました。赤ガラスは暗すぎたので、透明ガラス上に薄い赤層を載せる被せガラスが一般的でした。

「ステンドグラス」は縦長窓を製作順に分解します。まずチョークや白塗りの木の台に原寸で描き、各片に色を示す文字を付けました。1400 年頃に紙が普及するまでは台そのものが唯一の下絵でした。熱した鉄で板を割り、金属の鉤に縁を差すグロージングアイアンで整形しました。顔やひだは暗色のガラス質顔料で描き、窯で融着させました。同じ台上に戻し H 形鉛桟で組み、接点をはんだ付けし、桟下にパテを詰めて雨を防ぎました。最後に石に埋めた鉄棒にパネルを掛け、はんだ付けした鉛帯で固定しました。横棒は重量を受け、風に対しても窓を補強します。

模型の窓は幅 2 m で、正方形パネル 4 枚と尖頭部、計 106 片からなります。鉛桟は 81 m、3 本以上が合うはんだ接点は 83 箇所です。シャルトルのガラスは 2,500 m² に 3,500 体以上の人物を描きます。Louis the Ninth のため 7 年未満で造ったパリのサント・シャペルでは、高さ 15 m の 15 窓に 1,113 場面があります。

実際の大聖堂の高さ

操作部の下に 2 つの高さ競争グラフがあります。ヴォールトでは、1194 年火災後再建のシャルトルは 37 m、身廊スパン 16.4 m はゴシック最大です。1211 年着工のランスは約 38 m、1220 年着工のアミアンは 42.30 m、1225 年着工のボーヴェは 46.7 m で、当初の姿が残らない唯一の例です。1517 年完成のウェストミンスター身廊は 31 m でイングランド最高のゴシック・ヴォールトです。1248 年着工、1880 年完成のケルンは中央部で 43.35 m に達します。

塔と尖塔の競争はさらに長く続きました。1311 年完成のリンカンは 160 m で、238 年間世界最高でした。1300~1329 年頃に加えたソールズベリーの尖塔は 123 m で現在イングランド最高です。ウィーン南塔は 1433 年に 136.4 m、ストラスブール尖塔は 1439 年に 142 m で完成しました。ボーヴェは 1569 年に約 150 m で再挑戦し、1573 年に失いました。ケルンの塔 157.22 m は 1880 年、ウルム主塔 161.53 m は 1890 年に完成しました。2025 年 10 月 30 日、バルセロナのサグラダ・ファミリア中央塔が 162.91 m となりウルムを超えました。再建されたパリのノートルダム尖塔は約 96 m で、2023 年 12 月 16 日に金の雄鶏が据えられました。

実際の大聖堂より単純化した点

  • ヴォールトを平面アーチとします。実物のリブ・ヴォールトは三次元に荷重を伝え、ベイの隅へ集める殻です。
  • ベイの推力は頂部と起拱部のヒンジで固定します。実物はアーチ場面のように推力の範囲を持ち、実際の値は亀裂や沈下で決まります。
  • 迫元上の充填材は描きますが計算しません。実物では低い位置に重量を加え、推力の向きを調整します。
  • 風は各ベイ起拱部の 1 力で、風下側が全負担します。実物は両側で分担し、上段飛梁を持つものも多くあります。
  • 側廊ヴォールトも身廊柱を内へ、控え壁を外へ押しますが、省略します。
  • 壁と柱は 1 本の中実帯、控え壁は 2 直方体です。実物の柱には付柱、通路、階段があります。
  • 窓の寸法を変えても重量は変わりません。
  • 石積みを引張り、圧壊、滑りのない剛体とします。実物の石とモルタルにはクリープと沈下があります。
  • 大聖堂全体、建設現場、ボーヴェ内陣、窓はベイの比率に基づく模型で、建物の実測ではありません。

数値の確認方法

手計算で、閉形式 H = 0.363 W と H = 0.200 W、両半ヴォールトの重量、壁偏心 H × 29.5 / N、線が縁に来る厚さ、合計が自重となる飛梁反力、ピナクル有無での控え壁段部断面、長方形と正三角形型尖頭部を足した窓面積を確認しました。さらに風力 ½ × 1.25 × 30² × 210 = 118 kN、風を加えた段部断面、Milankovitch の 0.1075 と約 54.5 度のヒンジに対する半円最小厚さ、すべての目地内に描画線があること、それより小さい推力が収まらないこと、頂部荷重有無での半アーチ起拱部回りの釣合い、四心円弧の接線接続、深い控え壁と長い飛梁の重量、ボーヴェのベイ半減で柱列推力も半減することを確認しました。68 件すべての手計算が、1% の何分の一かという誤差内で一致しました。

よくある質問

ヴォールトが壁を外へ押すのはなぜですか?

曲線に沿って石同士を押し合わせることでしか重量を支えられないからです。下端では力が斜めになり、その一部が壁を横へ押します。模型では 1 ベイの片側で 162 kN です。

尖頭アーチが半円より有利なのはなぜですか?

同じスパンでは尖頭形の方が高く、高いほど水平推力が小さくなります。模型では尖頭ヴォールトは 3 分の 1 重いのに 162 kN、半円は 222 kN です。

飛梁は何をするのですか?

壁上方でヴォールトの推力を受け、側廊越しに外の重い控え壁へ伝える半アーチです。壁は主に鉛直荷重を受ければよくなり、薄く窓の多い壁にできます。

ピナクルは装飾だけですか?

いいえ。飛梁が到達する位置に重さを加え、控え壁内の力を急角度にします。模型の 200 kN のピナクルは、外にあった圧力線を外面までの 85% に戻します。

圧力線とは何ですか?

圧縮力が石積みを通る経路です。荷重と釣り合う圧力線が全域で石の中にあれば自立できます。石から外れると目地が開き、その先の部分が縁を軸に回転します。

古い教会に大窓が少ないのはなぜですか?

飛梁がないと壁自体がヴォールト推力に耐える必要があります。模型では単独の壁が立つだけで厚さ 1.94 m、全目地を閉じるには 3.52 m 必要です。厚く大荷重を受ける壁は大窓のために削れません。

アミアンのヴォールトは何メートルですか?

Columbia University の Mapping Gothic France は約 42 m とします。シャルトル公式サイトは自らの高さを 37 m とし、ボーヴェ内陣は 1284 年の部分崩落前に約 46.5 m に達しました。

石のアーチにはどれほどの厚さが必要ですか?

形によります。模型のスパン 14.4 m の半円では、圧力線が内部に収まるまでに最低 0.774 m、半径の 0.1075 必要です。同スパンの尖頭形は 0.61 m、四心形は 0.785 m、懸垂線形はほぼ不要です。

ボーヴェのヴォールトはなぜ崩れたのですか?

確定していません。1284 年 11 月 29 日に内陣ヴォールトの一部が落ちました。Wolfe と Mark は 1976 年に細い上部柱への風を原因としましたが、基礎や広すぎるベイを挙げる説もあります。修復では各ベイに新柱を入れ、模型では各柱列の推力が半減します。

なぜヴォールトより先に屋根を架けたのですか?

屋根の下で施工し、モルタルを雨から守るためです。King's College Chapel は 1512 年までに木材と鉛の屋根が架かり、その下の扇形ヴォールトは 1515 年までに完成しました。

石はどう持ち上げたのですか?

大きな車輪の中を人が歩くクレーンを使いました。Beverley Minster は、中央塔ヴォールト上の踏み車クレーンで屋根へ材料を揚げたと記録しています。

ステンドグラスはどう作ったのですか?

白塗りの台に原寸で描き、熱した鉄とグロージングアイアンで切断・整形し、絵付け後に窯で焼きました。同じ台で H 形鉛桟に組み、接点をはんだ付けし、窓の鉄棒に掛けました。

最も高い大聖堂はどれですか?

ヴォールトではボーヴェ内陣の 46.7 m です。塔はケルンが 157.22 m、ウルムが 161.53 m です。2025 年 10 月 30 日以来、バルセロナのサグラダ・ファミリアが 162.91 m で最高の教会です。

用語

  • 身廊:入口から交差部へ続く教会中央の高い空間です。
  • 側廊:身廊両側の低い通路です。
  • ベイ:2 対の柱に挟まれる身廊の一区画です。
  • リブ・ヴォールト:縁と対角線にアーチ状リブを持つ石の天井です。
  • 起拱部:アーチやヴォールトが支持部から曲がり始める所です。
  • 推力(H):アーチやヴォールトが支持部を水平に押す力です。
  • 圧力線:圧縮力が石積み内を通る経路です。
  • 高窓層:側廊屋根より上に窓を備える身廊壁の上層です。
  • トリフォリウム:アーケードと高窓層の間の狭い小アーチ層です。
  • 控え壁:推力に抵抗するため壁際や壁の近くに設ける石積みの塊です。
  • 飛梁:上部壁の推力を空間越しに控え壁へ渡す半アーチです。
  • ピナクル:控え壁上の重い石の小尖塔です。
  • 中央 3 分の 1:断面中央の領域で、圧力線が中にあれば目地は開きません。
  • 迫石:アーチを構成するくさび形の石です。
  • ヒンジ:圧力線が面に接し、その縁で石が回転できる目地です。
  • 安全定理:荷重と釣り合う圧力線が石積み構造内に存在すれば自立できます(Heyman)。
  • 支保工:アーチやリブが閉じるまで支える木枠です。
  • 腕木:壁穴に入れて足場板を受ける短い木材です。
  • 踏み車クレーン:大きな車輪の中を人が歩いて回すクレーンです。
  • 六分ヴォールト:二重ベイを追加横断リブで 6 区画に分けたものです。
  • ティアスロン:起拱部からヴォールトの棟へ延びる追加リブです。
  • 扇形ヴォールト:各起拱部から同曲率のリブを持つ円錐が広がるものです。
  • 鉛桟:ステンドグラス片を留める H 形断面の鉛帯です。

参考資料

解説とシミュレーションは CC BY-NC-SA 4.0(特記のあるものを除く)。

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