図 80手順で覚える館

折り鶴の折り方

折り鶴は切り込みのない正方形 1 枚から折られ、2 枚の翼と首と尾は正方形の四つの角です。

折り鶴の折り方
モデルを読み込んでいます

この端末では 3D を表示できません。下の解説のステップを文章で読むことができます。

1 / 8 正方形に折りすじをつける色の面から対角線を 2 本、白い面から中線を 2 本。どれも折ったら開きます。次の手順に必要なのは折りすじだけです。モデルの下のバーで 1 手順ずつ進みます。

ドラッグで回転、ホイールか二本指で拡大します。

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モデルが見せるもの

正方形の折り紙が 1 枚あれば、はさみものりも使わずに鶴が折れます。どう折るのかと聞かれると、たいていの人は最後の姿、細い首と平らな翼の鳥は思い出せても、そのあいだの 30 ほどの手順は思い出せません。この展示は 1 枚の正方形を 3D で 1 手順ずつ伝承の折り鶴に折り、そのあとまた広げて、使ったすべての折りすじを見せます。

モデルの下のバーで 1 手順ずつ進んだり戻ったりできます。巻き戻しボタンを押すと、すべての折りを逆にたどって平らな正方形に戻ります。上のショートカットは「解説」に並ぶ八つの段階へ移動します。手順が始まる直前には、破線が谷折り、一点鎖線が山折りを示し、オレンジの矢印が動く角の実際の道すじを描きます。ドラッグするとモデルが回り、下からも見られます。「操作」では、折る速さの変更、スライダーで 30 の手順を行き来すること、矢印・折り線・折りすじの非表示、重なった層の間隔を広げること、紙の色の変更ができます。「部品」の一覧には、四つの角、中心、おもな折りすじ、できあがった鶴の頭・首・尾・翼・胴が並びます。一つ選ぶと、紙の上でそこが光ります。

なぜ先に折りすじをつけるのか

最初の 10 手順は正方形を 4 回折っては開くだけで、紙はほとんど元のままに見えます。それでも必要なのは、次の手順で正方基本形にたたむとき、8 本の折りすじを一度に折るからです。紙がきれいにたたまれるのは、すじが前もってついているときだけです。

色の面から見ると、2 本の対角線は谷折りです。紙はその線に沿って手前へ曲がります。白い面から折った 2 本の中線は山折りです。両側を押し込むと中心が持ち上がり、四つの角が下でいっしょに寄って、紙は辺の長さが元の半分の正方形に平たくなります。モデルではこれが三つの段階で進みます。まず 8 本のすじがいっしょに折れながら中心が上がります。次に、角の 4 本のすじが真下を向いたところで、4 枚のひだが 2 枚ずつ回って平らになります。最後に、小さな正方形が机の上に置かれます。

この平たい形にはいくつかの呼び名があります。折り紙の本では正方基本形のほか、予備折り、プレリミナリーベースとも呼ばれます。裏表をひっくり返すと風船の基本形になります。折りすじは同じで、山と谷がすべて入れ替わった形です。

2 種類の折りと、折り図での描き方

この展示の手順は、どれも二つの簡単な動きでできています。谷折りは紙を手前に折り、折り線は V 字の底に来ます。山折りは紙を向こうへ折り、折り線は尾根になります。紙を裏返すと谷はすべて山になるので、同じ折りすじでも、どちらの面から見るかで呼び名が変わります。

折り図では、吉澤章が 1954 年の著書『新しい折り紙芸術』(Atarashi Origami Geijutsu)で示した記号でこれを描きます。破線が谷折り、点の入った破線が山折りです。サミュエル・ランドレットとロバート・ハービンが「回転」「拡大」などの記号を加え、ランドレットが 1961 年の The Art of Origami でこの体系を説明しました。今では吉澤・ランドレット方式と呼ばれ、ほとんどの言語の折り紙の本で使われています。この展示の折り線もこれに従っています。

花弁折りで鶴の基本形ができる

正方基本形から鶴にするには、翼になる長い先が 2 本、首と尾になる先が 2 本必要です。それをつくるのが花弁折りです。まず練習のような折りを 3 回します。上の 1 枚の下の 2 辺を中心線まで折り(たこ形の折り)、その上へ上の三角を折り下げ、3 か所ともまた開きます。そのあと、上の 1 枚の下の角を横のすじに沿って持ち上げます。持ち上がるにつれて両側がたこ形のすじに沿って内側へ回り込み、ひだは細長いひし形になって平らに重なります。

花弁折りは鶴でいちばん難しい手順です。4 枚の紙が同時に動き、どれも押さえておけないからです。モデルでは、横のすじの両端がそれぞれ 4 本のすじの集まる点になっています。ひだが回るちょうつがい、ひだの上のたこ形のすじ、横の三角とその下の層とのあいだのすじ、そしてその下の層のたこ形のすじです。すじとすじのあいだで紙は平らなままなので、この 4 枚はちょうつがいでつながった 4 枚の板のリンク機構のように動きます。ひだを何度持ち上げても、それで横の三角と内側の層の位置が決まるので、モデルはこまごとにその位置を計算しています。横の三角は持ち上がるひだの裏を回って外側に出ます。だからできあがった鶴の基本形では、長いひだの中央に合わせ目が見えるのです。

裏でもたこ形の折りと花弁折りをくり返すと、鶴の基本形(鳥の基本形)ができます。上に長いひだが 2 枚、下に分かれたひだが 2 枚あります。下の表にある古典的な基本形の一つです。

首、尾、頭は中割り折り

下の 2 枚のひだは首にするには太すぎるので、両面とも下の辺を中心線まで折ります。ひだの幅はおよそ半分になります。

細い先を上へ向けたいとき、ただ上へ折ると胴の外側に出て翼のじゃまになってしまいます。そこで中割り折りをします。先の 2 枚を少し開き、折り線に沿ってそのあいだへ先を押し上げてから平らにします。先は折り目のふちに沿って裏返り、胴の層のあいだにはさまります。首と尾はそれぞれ 1 回の中割り折りで、向きが逆です。モデルでは首は 152 度回ります。頭は首の先近くで折る 3 回目の小さな中割り折りで、ここでは 100 度です。

最後に鶴を立て、首の付け根と尾の付け根を結ぶ線で両方の翼を折り下げます。翼を水平に持ち上げれば完成です。

モデルで確かめられる数

正方形の 1 辺を 1 とします。

  • 正方基本形は 1 辺 1/2 の正方形なので、元の面積の 4 分の 1 を占めます。
  • たこ形のすじは対角線と 22.5 度をなします。どれも中心から 1 − 1/√2、およそ 0.293 のところで中線と交わります。
  • 四つの花弁のちょうつがいは、中心のまわりに 1 辺 √2 − 1、およそ 0.414 の小さな正方形をつくります。
  • 正方基本形も鶴の基本形も、閉じた中心点から開いた先までの長さは 1/√2、紙の 1 辺の約 0.71 倍です。
  • 平らに折りたたんだ鶴のいちばん厚いところで、モデルは紙を 20 枚重ねています。
  • 展開図を描くまでに、111 本の折りすじの区間が折られています。その長さの合計は正方形の 1 辺のおよそ 15.7 倍で、そのうち約 60% が山折りです。

前川定理と川崎定理

最後の段階で広げた正方形が展開図です。その内側で折りすじが集まる点では、紙がそこで平らに折りたためるなら、二つの規則が成り立ちます。

前川定理は、山折りの本数と谷折りの本数の差がちょうど 2 になるという規則です。川崎定理は、点のまわりを一周しながら、となり合うすじのあいだの角を交互に足したり引いたりすると 0 になるという規則です。言いかえると、角を一つおきに二つの組に分けると、どちらの組も合計が 180 度になります。

正方形の中心は両方を確かめるのにちょうどよい場所です。正方基本形での中心の 8 本のすじは、山折りの中線 4 本、谷折りの対角線 2 本、前と後ろの面に平らに開いて残る対角線 2 本です。4 から 2 を引くと 2 で、前川定理のとおりです。平らな 2 本を除くと、残る 6 本のあいだの角は 90、45、45、90、45、45 度です。一つおきに足すと、どちらの組も 90 + 45 + 45 = 180 で、川崎定理のとおりです。

どちらの規則も 1 点ごとの条件です。マーシャル・バーンとバリー・ヘイズは 1996 年、多くの点をもつ展開図全体が平らにたためるかどうかの判定は NP 完全であることを示しました。そのため、こうした判定を手早くすませる一般的な方法はありません。

モデル自身の展開図には、折ったすじが集まる点が正方形の内側に 62 個あり、そのうち 46 個が川崎定理の検査に通ります。通らない点は、細くする折りの上端と中割り折りの端にあります。どちらもモデルが紙の動きを単純にしている場所です(次の節)。

モデルと本物の紙のちがい

モデルは紙を伸ばしません。いつか折られるすべての線に沿って紙を 80 枚の平らな小片に切り分け、各手順で小片を折り線のまわりに回しています。正方基本形へのたたみは中心点で厳密に解き、花弁折りは上で述べた 4 枚の板のリンク機構として解いています。重なった層は 1 辺の 0.0016(15 cm の紙なら 0.24 mm)という一定の間隔で描き、共有する辺ごとに細い帯でつないでいるので、紙にすき間が見えることはありません。検査プログラムが 30 の手順をそれぞれ 25 点ずつたどり、どの小片もほかの小片を突き抜けないことを確かめています。

単純にしているところが三つ残っています。

  • 中割り折りは、先が折り目のふち上の 1 点を中心に層の内側で回るように見せています。本物の紙では層が少し開き、先が裏返ります。最後の位置の輪郭は同じで、鏡に映したように反転しています。
  • 細くしたひだが上の翼の層と出会うところで、本物の紙は少し曲がります。モデルはそのすき間に小さな紙の帯を描いています。
  • モデルは胴を平らなままにしています。本物の鶴は、翼を引き離すと胴がふくらんで立体になります。
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折り鶴の短い歴史

折り鶴は日本の折り紙でもっともよく知られた作品の一つです。Origami Resource Center は、1720 年から 1750 年ごろの鳥居清忠の木版画に、女性が紙の鶴を手にしている姿があることを紹介しています。18 世紀の初めには、日本ですでになじみのある作品だったことがうかがえます。1797 年の『秘伝千羽鶴折形』は、知られているなかでもっとも古い折り紙の本の一つです。ここには連鶴が載っています。1 枚の紙に部分的に切り込みを入れて小さな正方形に分け、羽やくちばしや尾でつながったままの鶴の群れを折るものです。

日本では鶴は長寿のしるしで、千羽を折る千羽鶴には病気の回復や平和への願いが込められます。千羽鶴用に売られているセットには、たいてい紙およそ千枚と糸が入っていて、鶴は 40 羽ずつ 25 本の糸につるすことがよくあります。この習わしが世界に知られるようになったのは佐々木禎子さんがきっかけです。禎子さんは 2 歳のとき広島の原爆で被爆し、1955 年 10 月 25 日に白血病で亡くなりました。千羽に届かなかったと語る話も多くありますが、家族と広島平和記念資料館によれば、禎子さんは千羽を折り終えたあとも折り続け、1300 羽を超えました。1958 年 5 月 5 日に除幕された広島平和記念公園の原爆の子の像は、鶴を頭上に掲げる禎子さんの姿をかたどっていて、世界中から折り鶴が届けられています。

同じ折りから生まれるほかの作品

鶴の最初の手順は、多くの作品と共通です。下の古典的な基本形は、折り図が作品の前提として扱う形です。表の作品のほとんどは、このどれかから始まるか、鶴そのものに手を加えたものです。

作品・基本形 始まりの形 鶴との関係
正方基本形(予備折り) 正方形、4 本のすじ 鶴の 2 番目の段階
風船の基本形 正方基本形と同じすじ 正方基本形の裏表を返した形
たこの基本形 正方形 2 辺を対角線に合わせて折る。鶴のたこ形の折りの一つと同じ
さかなの基本形 正方形 うさぎの耳折りを二つ並べる
鶴の基本形(鳥の基本形) 正方基本形 表と裏の花弁折り。鶴の 4 番目の段階
かえるの基本形 正方基本形または風船の基本形 つぶし折り 4 回のあと花弁折り 4 回
ざぶとん基本形 正方形 先に四つの角を中心へ折り、先の数を増やす
引き伸ばした鶴の基本形 鶴の基本形 向かい合う二つの角を引き離し、中央の正方形を平らにする
ざぶとん鶴の基本形 ざぶとん折りした正方形 小さなひだが増えた鶴の基本形
ざぶとんかえるの基本形 ざぶとん折りした正方形 長いひだが 9 枚
二重ざぶとんかえるの基本形 2 回ざぶとん折りした正方形 大きなひだが 13 枚
はばたく鳥 鶴の基本形 尾を引くと翼が動く。知られている最古の図は 1883 年
はばたく鶴 鶴の基本形 首を細くしたはばたく鳥
はばたく鳩 鶴の基本形 尾を細くしたはばたく鳥。千野利雄の作とされる
伝承のかえる かえるの基本形 基本形の名前のもとになった作品
あやめ(ゆり) かえるの基本形 かえるの基本形の小さなひだを折り下げる
妹背山 半分まで切った 2 × 1 の長方形 翼を共有する 2 羽の鶴
連鶴 小さな正方形に切り分けた正方形 羽、くちばし、尾でつながった何羽もの鶴
百鶴 切り込みを入れた正方形 「百羽の鶴」、1797 年の本にある連鶴の一つ
千羽鶴 千枚の正方形 糸に通した千羽の別々の鶴
ハクトウワシ(ロバート・J・ラング) 引き伸ばした鶴の基本形 鶴の折りすじの上に折る複雑な鳥
イーヨー(グリーンバーグ) 引き伸ばした鶴の基本形 同じ基本形から折る複雑な動物
カニ(吉澤章) 二重ざぶとんかえるの基本形 増えたひだから何本もの脚をつくる
溝付きダイヤの飾り 正方基本形 正方基本形からつくる飾り
紅白鶴 鶴 発表された鶴の変形
中国の飛ぶ鶴(G. Vong) 鶴 発表された鶴の変形
寿鶴 鶴 発表された鶴の変形
鶴のバラ(神谷哲史) 鶴 発表された鶴の変形

紙の大きさを選ぶ

紙を大きくした比率で鶴も大きくなるのは、折り目の位置と最後に翼を開く角度が相似に保たれる場合です。正方形の一辺を s、完成した両翼の先端間距離を w とすると、w/s は単位のない比率です。15 cm の正方形から折ったある鶴の翼幅が実測で 12 cm だったと仮定すると、比率は 0.8 です。20 cm の正方形で相似な形を作れば、翼幅は 16 cm と予測できます。これは仮定した測定値を拡大した計算例で、伝承の鶴すべてに共通する寸法ではありません。翼の開き角度によって見かけの幅は変わります。斜めからの写真でも狭く見えます。

最後の翼角を知らなくても計算できる寸法もあります。四角基本形の一辺は s/2 なので、15 cm の紙では 7.5 cm です。見えている正方形の面積は 56.25 cm²、元の紙は 225 cm² です。紙が消えたのではなく、同じ範囲に何層も重なっています。花弁折りのヒンジが作る小さな正方形の一辺は (√2 − 1)s で、この紙では約 6.21 cm です。どちらの基本形も中心から開いた先までの長さは、この 15 cm の紙で約 10.6 cm です。完成した鶴の高さや開いた翼幅ではありません。

15 cm の代わりに 7.5 cm の正方形を使うと、理想的な長さはすべて半分になり、元の面積は 225 cm² から 56.25 cm² に減ります。しかし折る回数は半分になりません。同じ紙から切ったなら厚さも変わりません。同じ幾何学的構造でも小さな鶴ほど整えて折りにくい理由です。厚さを紙幅で割った比率は、幅を半分にすると 2 倍になります。

20層の紙は1枚のようには動きません

このモデルの最も厚い部分には 20 層が重なります。厚さの見積もりだけのために、1 枚を 0.10 mm と仮定すると、隙間なく重ねた 20 層は 2.0 mm です。0.15 mm の紙なら 3.0 mm です。実際には空気の隙間や丸い曲がりもあるため、これは単純な概算であり胴体の正確な厚さではありません。g/m² で表す坪量と mm で測る厚さは別の量です。同じ坪量でも密度や塗工によって厚さが違います。

画面では隣り合う層を正方形の一辺の 0.0016 倍だけ離して描きます。15 cm の紙なら 0.24 mm です。重なった面を読み取るための表示上の約束で、すべての折り紙が 0.24 mm 厚という意味ではありません。操作欄で層間隔を広げると、胴体の間に挟まれた首が見やすくなります。ただし厚い紙の物理シミュレーションになるわけではありません。ソフトウェアは摩擦、破れる強さ、折り目を押しつぶす力を計算しません。

実物の花弁折りが引っ掛かる場合は、持ち上げる前に下の両辺が中心線に合っていたかを確かめます。ずれた折り目を強く押すと新しい折り目ができ、予定した模様が変わります。厚い紙では強く押すより、少し開いて側面の折り目を返す方が有効な場合があります。理想的なヒンジは面の位置を説明しますが、親指の圧力や実際の紙の曲げ半径までは定めません。

平坦折りの定理と展開する宇宙機

内側の頂点に実際に折る線が 4 本あるとき、前川の定理は山折り 3 本と谷折り 1 本、またはその逆を許します。山 2 本と谷 2 本では差が 2 という条件を満たしません。川崎の定理は、周囲の角が順に 60、80、120、100 度の場合で考えられます。全体は 360 度で、交互に足すと 60 + 120 = 180 と 80 + 100 = 180 です。合計が 360 度だけでは不十分です。60、80、110、110 度も合計は 360 ですが、交互の和は 170 と 190 になります。これは説明用の例であり、鶴の特定の頂点を測った値ではありません。

前提も大切です。開いたままの折り目は、実際に折れた山や谷として数えません。紙の縁の点には一周分の紙がないので、内側の頂点の検査をそのまま適用できません。局所的な両条件を満たしても、離れた部分が連続運動中に互いを通り抜けない保証にはなりません。平らな最終配置が存在することと、衝突しない経路が存在することは別です。

宇宙工学にはさらに条件があります。ミウラ折りは鶴の基本形ではなく、平行四辺形の繰り返しを使います。連動する動きは大きな面を小さく収納して展開するのに役立ちますが、折り畳む宇宙機がすべてこの形を使うわけではありません。2010 年 5 月 21 日に打ち上げられた JAXA の IKAROS は、遠心力で 14 m × 14 m のソーラーセイルを展開しました。膜には薄膜太陽電池もあり、ソーラーセイルによる加速を実証しました。共通の工学問題は大きな面を小さな体積に収めることで、紙の鳥を巨大化することではありません。帆は打ち上げ荷重と宇宙環境に耐える必要がありますが、本展示はどちらも計算しません。IKAROS を別モデルとして選択する機能もありません。

画面で確かめること

再生を止め、ステップのスライダーで四角基本形と鶴の基本形を比較します。視点を固定すると遠近法による変化を長さの変化と取り違えにくくなります。四角基本形の輪郭が縮むのは重なりのためで、紙の面積を除いたためではありません。次に花弁折りを下から見て、内側の部分を区別できる程度まで層間隔を広げます。最終的な輪郭を判断する前に間隔を戻します。

首を折る場面で矢印を隠し、細い先端そのものを追います。ヒンジが分かりにくければ折り線を再表示します。頭は同じ先端の小さい部分を中割り折りしたもので、首に別の部品を付けたものではありません。平らな紙まで巻き戻し、残った折り目と覚えている動きを比較します。折り目は過去の曲がりを記録しますが、最後まで完全に閉じた山や谷である必要はありません。これらの操作は実物の翼幅を測る機能ではありません。実際に折って測る場合は、紙の寸法と翼の姿勢も記録します。

同じ画面で折れる、あと六つの作品

「作品」ボタンを押すと、鶴を含む七つの作品が並びます。どれも鶴と同じ仕組みで折ります。紙を、これからつくすべての折りすじに沿って区切り、手順ごとに面の集まりを折り線のまわりで回します。層と層のあいだは小さな一定の間隔を保ちます。名前で検索するか、動物・道具・おもちゃで絞り込み、作品を選ぶと画面で折れます。各作品の「折り図」は、手順のもとにした公開の折り図や説明へつながります。

羽ばたく鳥は、鶴のひだを細くする折りを省いたものです。下の先が太いままなので、首と尾の中割り折りで動く紙が多くなり、尾が取っ手になります。尾を引くと翼が胴を軸に動きます。かぶと、コップ、犬の顔は、白い面を上にして正方形の角を上に向け、三角形に折るところまで同じです。その先は角をどこへ折るかがちがいます。紙飛行機はスミソニアン国立航空宇宙博物館の説明にあるやり型です。ここでは長方形でなく正方形から折るので、左右のひだの小さな角が尾より後ろに出ます。パクパクのもとは塩入れです。片面で角を中心に集め、裏面でも同じように折るたびに面積が半分になります。

作品 手順数 折りすじの区間 内側の交点 前川定理が成り立つ点 川崎定理が成り立つ点 できあがりの大きさ(1 辺 = 1)
鶴 30 111 62 43 46 0.95
羽ばたく鳥 27 51 26 15 14 1.01
かぶと 12 28 9 3 1 0.71
コップ 7 11 4 4 4 0.59
犬の顔 8 10 4 4 4 0.93
紙飛行機 9 19 4 4 4 1.08
パクパク 14 20 4 4 4 0.50

これらの数は各作品の展開図から求めたもので、一覧の下の数値欄にも同じ値が出ます。内側の交点とは、正方形のふちではなく、内側で二つ以上の折りすじが集まる点です。できあがりの大きさは、最後の姿を机に沿って測った最大の幅です。15 cm の正方形なら、画面のように翼を広げた鶴は約 14 cm、コップは約 9 cm になります。

簡単な四つの作品は、すべての点で二つの検査に通ります。かぶとはほとんどの点で通りませんが、その理由から折り方の特徴がわかります。角飾りはひだの上の層だけ、帯は手前の層だけを折るなど、いくつかの折りは一部の層にしか通りません。その折りすじは、その層の折られたふちで止まります。紙を開くと、別のすじを横切らずにそこで終わるため、集まるすじの本数が奇数になります。本物の紙は、その端で少したわみます。鶴と羽ばたく鳥で検査に通らない点があるのは、前に述べたように、モデルで中割り折りを簡略化しているためです。

課題

「課題」ボタンには七つの課題が並び、達成した数が表示されます。進み具合はこの端末にだけ保存されます。一つ目は › ボタンで 150 秒以内に鶴を最後まで折る課題です。次の五つは、中心の折りすじ、平坦折りの二つの定理、頭になる角、できあがった鶴の大きさについて、画面で答えを探します。最後はすべての作品を最後の手順まで折る課題です。答え合わせには数値欄と同じ折りすじのデータと最後の姿を使うので、モデルが変われば答えも変わります。

紙の種類

「紙」ボタンで三つの表面を切り替えられます。折り紙用紙は、片面に色のついた薄く滑らかな紙です。和紙は、楮の樹皮からつくる紙を光にかざしたときのように、長い植物繊維と柔らかな表面を描いています。ホイル紙は色の面に金属の層があり、裏に紙があるので、表だけが光ります。形の計算は変わりません。画面では厚みのない理想の紙を折っているので、実際に厚い紙を使うと、どの折りにもさらに余裕が必要です。

正方基本形も鶴の基本形も、紙の中心に当たる閉じた中心点から開いた先までの長さは紙の 1 辺の約 0.71 倍です。紙の対角線の半分、1/√2 です。完成した鶴の幅は別の寸法です。最後の姿の幅は約 0.95 倍で、15 cm の紙なら 14.2 cm、課題では 14 cm に丸めます。数値欄と表も同じ最後の姿を使います。

よくある質問

なぜ鶴は、また開く折りから始めるのですか?

正方基本形にたたむときは 8 本のすじを一度に折ります。すじが先についていれば、紙はそれに沿って自然に収まります。先に 1 本ずつ折っておくと、それぞれのすじがどちらへ曲がるかも決まります。

最初はどちらの面を上にしますか?

外側に色が出る鶴にするなら、モデルと同じように、対角線は色の面を上にして折り、中線は裏返して折ります。こうすると色の面から見て、対角線は谷折り、中線は山折りになります。

正方基本形と風船の基本形はどうちがいますか?

4 本の折りすじは同じです。外から見ると、正方基本形は中線が山で対角線が谷です。風船の基本形はそれが入れ替わっているので、正方基本形の裏表を返した形です。

花弁折りはなぜ難しいのですか?

4 枚の紙がいっしょに動き、どれも押さえておけないからです。前もってつけたたこ形の折りと上の三角の折りが、紙にどこで曲がればよいかを教えます。だから鶴ではそれを折ってからいったん開きます。

中割り折りとは何ですか?

細い先を、まわりの層の内側に入るように向きを変える折り方です。先を少し開き、折り線に沿って自分の層のあいだへ押し上げ、平らにします。鶴では首、尾、頭の 3 か所で使います。

鳥の基本形はなぜ鶴の基本形とも呼ばれるのですか?

この形から折るもっとも有名な作品が鶴だからです。本では両方の名前が使われ、はばたく鳥をはじめ多くの鳥がこの形から始まります。

鶴は正方形から折らなければいけませんか?

伝承の鶴は正方形から折ります。変形のなかにはほかの形を使うものもあり、妹背山は半分まで切った 2 × 1 の長方形から、翼を共有する 2 羽の鶴を折ります。

千羽鶴には何羽の鶴がいますか?

千羽です。千羽鶴用のセットには紙がおよそ千枚入っていて、鶴は 40 羽ずつ 25 本の糸に通すことがよくあります。

モデルの展開図で、川崎定理の検査に通らない点があるのはなぜですか?

モデルが 2 か所で紙の動きを単純にしているからです。細くする折りの上端と、中割り折りです。本物の紙はそこで小さく曲がるので本物の鶴は平らにたためますが、単純にしたモデルの展開図はその点で検査に通りません。

15 cmの正方形なら翼幅は一定ですか?

いいえ。翼幅が 12 cm なら、0.8 はその開き角度での比率であり普遍的な定数ではありません。大きさを比較する際は翼の位置と測る方向をそろえます。

初めてなら、どの作品から折るとよいですか?

コップか犬の顔です。どちらも 10 手順未満で、普通の谷折りと山折りだけを使い、すべての点で平坦折りの二つの規則が成り立ちます。かぶとでは一部の層だけを折る手順が加わり、鶴では正方基本形、2 回の花弁折り、3 回の中割り折りが加わります。

コップ、かぶと、犬の顔は、なぜ白い面を上にして始めるのですか?

最初の折りで色の面が外側に出るからです。白い面を上にして始めると、できあがりの主な部分に色が出て、白はコップの上のひだや犬のあごなど、折り返した部分だけに出ます。

羽ばたく鳥は鶴と別の基本形を使いますか?

いいえ。同じ鶴の基本形を使います。そのあとの折りがちがいます。鶴は中割り折りの前に下の先を細くしますが、羽ばたく鳥は尾で翼を引けるように太いまま残します。

用語

  • 谷折り: 紙を手前に折る折り方。折り線は V 字の底に来る。
  • 山折り: 紙を向こうへ折る折り方。折り線は尾根になる。
  • 展開図: 広げた紙に残る線。ふつう山折りか谷折りかを書き分ける。
  • 正方基本形(予備折り): 対角線と中線の折りすじをたたんでできる、元の面積の 4 分の 1 で 4 枚のひだをもつ正方形。
  • 花弁折り: ひだの 1 枚を横切るすじに沿って持ち上げ、同時にその両側を、すでにある 2 本のすじに沿って内側へ折る折り方。
  • 鶴の基本形(鳥の基本形): 正方基本形の表と裏に花弁折りをした形。
  • 中割り折り: 先を折り目のふちに沿って裏返し、まわりの層のあいだに入れる折り方。
  • 平坦折り可能: 紙を破ったり伸ばしたりせずに、完全に平らにたためること。
  • 剛体折り: すじとすじのあいだで紙が平らなまま、すじのまわりに回るだけの折り方。このモデルはこれにあたる。

参考資料

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